米 アップルが27日発表した2021年10-12月(第1四半期)決算では、売上高が過去最高を記録し市場予想を上回った。新型コロナウイルスのパンデミック(世界的大流行)や半導体不足で悪化したサプライチェーン(供給網)危機を乗り切ることができたことを浮き彫りにした。
発表資料によれば、10ー12月期の売上高は11%増の1239億ドル(約14兆3000億円)。アナリスト予想平均は1191億ドルだった。1株利益は2.10ドルと、市場予想平均の1.90ドルを上回った。1-3月(第2四半期)の業績見通しは示さなかった。
驚くほど力強い結果は、供給混乱を巡る懸念が行き過ぎだったことを示唆した。ティム・クック最高経営責任者(CEO)は昨年終盤に、供給上の制約でホリデー商戦を含む四半期の売上高への悪影響が60億ドルを上回る見通しを示していた。しかし、同社は「iPhone(アイフォーン)13」や「アップルウオッチ」のシリーズ7といった新製品の投入から追い風を受け、こうした危機を乗り越えた。
株価は時間外取引で一時3.5%上昇。
主力のアイフォーンの売上高は前年同期比9.2%増の716億ドルと、市場予想の677億ドルを上回った。アイフォーン13は昨年9月発売と、2020年のアイフォーン12に比べて数週間早く投入された。13は小幅なアップデートを受け止められていたが、第5世代(5G)移動通信ネットワークへのアップグレードを求めるユーザーの需要は旺盛だった。
供給制約でアイフォーン13や「マック」の最新モデル、アップルウオッチなどの新製品は打撃を受け、出荷が数週間遅れた。アップルは前回の四半期決算発表時に、供給制約問題が売上高を60億ドル押し下げたことを明らかにし、ホリデー商戦ではさらに大きな影響が見込まれると警告していた。
アップル株急落、供給上の制約でホリデー商戦の販売に打撃の恐れ
そうした背景を考慮すると、今回の結果は投資家に安心感を与える内容となったが、全てが好調だったわけではない。「iPad(アイパッド)」の10ー12月期売上高は72億5000万ドルで、市場予想の81億ドルを下回った。同社はその前の四半期の後、供給制約の問題がアイパッドに特に大きな打撃を与えていると説明していた。
一方、サービス収入は前年同期24%増の195億ドルで、市場予想平均の186億ドルを上回った。「アップストア」や「アップルミュージック」、「iCloud」のサブスクリプション(定額制)サービスが好調だった。
アップルウオッチや「アップルTV」、「エアポッド」などを含むウェアラブル・ホーム・アクセサリー部門の売上高は13%増の147億ドル。市場予想平均は142億ドルだった。
マックの売上高は25%増の約109億ドルで、市場予想平均は95億ドルだった。同四半期に発売した新型マックブック・プロは消費者や評論家の間で好評を得た。
アップル、新型MacBook Pro発表-自社製チップで脱インテル加速
原題: Apple Trounces Estimates in Sign That It Tamed Supply Crisis (1)(抜粋)
(部門別業績などを追加して更新します)
アップルの10ー12月売上高は過去最高-供給危機乗り切る - ブルームバーグ
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