
【NQNニューヨーク=川内資子】6日のニューヨーク外国為替市場で円相場は横ばい。前日と同じ1ドル=111円40~50銭で取引を終えた。米長期金利の上昇が一服し、日米の金利差拡大の見方がやや薄れ、円買い・ドル売りが先行した。ただ、米国のインフレ圧力の強さを意識したドル買いも入り、円買い一巡後は方向感に乏しくなった。
米長期金利は6日未明に1.57%と6月以来の高水準を付けたが、その後は午後にかけて低下した。日米の金利差拡大の見方がやや後退し、円買い・ドル売りを誘った。米株式市場でダウ工業株30種平均が朝方に一時450ドル超下げた。投資家のリスク回避姿勢が強まったのも低リスク通貨とされる円買いを促した。
円は買い一巡後は上げ幅を縮めた。米国の相対的なインフレ圧力の強さを意識したドル買いが対ユーロなどで入り、対円でも積極的なドル売りは限られた。ダウ平均が午後に上げに転じたのも円の重荷となった。
朝方発表の9月のADP全米雇用リポートで、非農業部門の雇用者数(政府部門を除く)は前月比56万8000人増と市場予想(42万5000人増)を上回った。ただ、8日発表の9月の米雇用統計を見極めたい市場関係者が多く、反応は限られた。
午後に共和党上院トップのマコネル院内総務がデフォルト(債務不履行)を回避するため、短期的な債務上限の停止を提案したと伝わった。ただ、外為市場では交渉を巡る不透明感は依然として強いとの見方が多く、相場の反応は目立たなかった。
円の高値は111円20銭、安値は111円50銭だった。
円は対ユーロで3営業日ぶりに反発し、前日比50銭円高・ユーロ安の1ユーロ=128円75~85銭で取引を終えた。
ユーロはドルに対して続落し、前日比0.0040ドル安の1ユーロ=1.1550~60ドルだった。ユーロ圏は米国よりインフレ圧力が鈍く、金融政策の正常化が遅れるとの見方から、ユーロ売り・ドル買いが優勢となった。
ユーロの安値は1.1533ドル、高値は1.1559ドルだった。
NY円、横ばい1ドル=111円40~50銭 米長期金利の上昇一服で買い先行も - 日本経済新聞
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