金融庁は、システム障害が多発しているみずほ銀行と、持ち株会社のみずほフィナンシャルグループ(FG)に対し、月内にも業務改善命令を出す方針を固めた。システム運営を事実上、直接管理する行政処分となる。運営体制の抜本的な見直しを求め、再発防止につなげる。
金融当局が、民間金融機関のシステム運営の管理に乗り出すのは異例だ。度重なるトラブルについて、金融システムの安定を脅かしかねない事態とみており、みずほグループだけに任せておけないと判断した。
みずほ銀のシステムを巡っては、今年2~3月、4回にわたって現金自動預け払い機(ATM)や送金システム、インターネットバンキングで障害が発生した。みずほグループは6月に再発防止策を公表し、システムの総点検を進めたが、8月20日に店頭窓口のシステムに不具合が起こった。
金融庁は、みずほグループが一連の問題を総合的に検証できずに、障害を繰り返し起こしてきたことを問題視していた。9月に入った後もATM障害が発生。個別のシステム上の問題ではなく、組織の運営体制に問題があるとの見方を強めた。
みずほグループを巡っては2002年と11年に、大規模なシステム障害を起こして金融サービスが停止した経緯がある。過去の教訓から、19年に大規模障害につながらないことを重視した中枢システム「MINORI(みのり)」を導入した。
しかし、みのりについては、みずほグループの前身である第一勧業銀行や富士銀行、日本興業銀行といった旧行と取引があった複数のシステム提供会社を尊重しながら構築した。みずほグループ内のシステム管理体制についても、みずほFGがシステム全体を統括する一方で、窓口やインターネットバンキングといった顧客向けのサービスについては、傘下のみずほ銀に委ねていた。
金融庁は、相次ぐ障害は、こうした管理体制に根本的な問題があったとみている。
みずほ銀行のシステム、金融庁が異例の「直接管理」へ…月内にも業務改善命令 - 読売新聞
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