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Rabu, 02 Juni 2021

ファーウェイ独自の「HarmonyOS 2」正式にスマホ対応、既存モデルにも配信 - ケータイ Watch

HarmonyOS 2とは

 米国政府による制裁を受け、さまざまな米国製品を利用できない環境となっていたファーウェイ。2019年8月に独自OSとして「HarmonyOS(中国語で鴻蒙)」が発表され、当初はIoTデバイスに適したプラットフォームとして登場したが、その段階からスマートフォンへの展開も視野に入れていた。

 そして2020年9月には、開発者会議においてHarmonyOS 2の開発者向けバージョンが公開され、2021年にもスマートフォンへ搭載する計画が発表。今回、いよいよ正式にHarmonyOSがスマートフォンで活用されることになった。

 そのHarmonyOSがうたう大きな特徴のひとつは、スマートフォンだけではなく、スマートウォッチやワイヤレスイヤホンなどのウェアラブルデバイスや、タブレット、モニターと、スペックや用途、形状が異なる製品群でも「共通のソフトウェアプラットフォーム」として動作するという点だ。

 コンポーネントを活用し、単一システムであらゆるデバイスに対応することで、デバイスの垣根を超えてシームレスに通話やカメラなどさまざまなアプリを利用できるようにする。

 たとえばスマートフォンで通話しながら、クルマに乗り込むと、車載デバイスに切り替わって通話を続けられる。同じようにビデオ会議もスマートフォンからパソコンへ切り替えて続ける、といった体験ができる。

 あるいはモバイルゲームアプリをプレイしながら、スマートフォンから上にスワイプするだけで、タブレットに切り替えて大画面でゲームをプレイし続ける、といった操作も実現する。

 スマート家電も一回タップするだけでスマートフォンに接続できるとのことで、たとえばオーブンにスマートフォンをかざし、レシピを選ぶ、といった使い方や、ヘルスケアアプリのデータをもとに豆乳マシンで体にあった豆乳を作る、といったこともできる。

 ニュースを読んでいる際には、気になる記事を友人に転送する場合、サービスウィジェットと呼ばれる仕組みにより、アプリをインストールすることなく、受け取った人はタップして送られてきた記事を読める。

 こうした体験は、映像と音声を同期させる技術としてすべての機器を同じ基準であわせる「ソフトクロック同期」や、干渉やラグ、パケットロスを抑える技術などの導入で実現したという。複数のデバイスを、あたかもひとつのデバイスとして機能できるよう、分散型アプリケーションフレームワーク、アトミック(不可分性、原子性)サービスを組み合わせた。

 またゲームなどのグラフィックレンダリングでは、GPUだけで処理するのではなく、CPUと強調してAI制御とレンダリングを処理する。あわせてレンダリングのロジックとサービス処理のロジックが切り離され、ひとつのロジックがほかのロジックの動作を妨げないようにしており、グラフィックはより滑らかに表現され、フレームレートも向上するという。繰り返したレンダリングを行わないことで映像処理の負荷が軽減され、ユーザーにとっては操作が軽快に感じられる。そのスペックが紹介される際には、グラフィックを多用するゲームをiPhoneでプレイするとバッテリーは3.9時間で尽きるところ、ファーウェイのHarmonyOS 2搭載スマートフォンでは5.1時間持つ、とアピールする場面もあった。

 これまでファーウェイ製のスマートフォンで採用されてきたEMUIを継承し、セキュリティやプライバシー保護の機能が用意されるほか、前世代のEMUIよりも軽快に動作する。デバイスの垣根を超えるという特徴を活かし、スマートウォッチや、スマートフォンでの顔認識などを組み合わせた協調認証で、スマートフォンのロックを解除する、といった仕組みも実現できる。

 今回発表されたHarmonyOS 2は、オープンソースプロジェクトの「Open Harmony」最初の商用ディストリビューションという位置づけ。ファーウェイでは、オープンソースとしての環境を整備することが、HarmonyOSのエコシステムの成功の機会につながると説明。より多くのパートナーを歓迎する方針が示された。

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