ワールドが、2021年3月期で過去最大となる通期最終損益171億円の赤字を計上した。最終赤字となったのは1995年3月期以来、26年ぶり。新型コロナウイルス感染拡大に伴う大幅な減収や在庫消化促進による利益率の低下、2度の構造改革の実施に伴う損失計上などが起因した。 【写真】ワールドの鈴木信輝社長
2021年3月期通期業績は、売上収益が1803億2200万円(前期比23.7%減)、本業のもうけを示すコア営業損益が64億9900万円の赤字(前期は130億6500万円の黒字)、営業損益が216億3700万円の赤字(同123億5100万円の黒字)、親会社の所有者に帰属する当期損益が171億4900万円の赤字(同80億8000万円の黒字)となった。 コロナ禍は自社ECサイトを中心にEC売上成長率が上昇したが、在宅勤務の拡がりによるビジネス需要減少への商品対応や、家ナカ需要にマッチした商品構成に大きく舵を切ることができず苦戦したという。また、4月の緊急事態宣言時に店舗での販売機会を失った春物商品の在庫消化を推し進めたことで利益率の大幅な低下を招いたため、秋冬シーズンは仕入を前年より約2割抑制し、プロパー販売を中心に採算の改善に努めたが、売上総利益率は前年同期比4.7ポイント低下した。ブランド事業別では都心百貨店や駅・ターミナル周辺の集客力低下に伴い主力アパレル業態で苦戦が続く一方で、生活雑貨業態の「ワンズテラス(one'sterrace)」や「トゥーワントゥーキッチンストア(212 KITCHEN STORE)」、今年1月から国内再出店を開始した英国ライフスタイルブランド「ローラ アシュレイ(LAURA ASHLEY)」が好調だった。 同社は2020年8月と今年2月に2度の構造改革の実施を発表。1回目の構造改革では「ハッシュアッシュ(HusHusH)」「サンカンシオン(3can4on)」「オゾック(OZOC)」「アクアガール(aquagirl)」「アナトリエ(anatelier)」の5ブランドの事業終了、低収益店の撤退、希望退職者募集に取り組んだ。希望退職者募集では募集人数200人に対し、294人の退職応募があった。2回目の構造改革では「ピンクアドベ(pink adobe)」など百貨店ブランドを中心とした7ブランドの事業終了と、今回の構造改革に関わるグループ会社2社を対象にした約100人の希望退職募集を決定。2回目の希望退職者募集では募集人数100人に対し、125人から退職応募が集まった。 2022年3月期の連結業績予想は売上収益1964億円、コア営業利益80億円、営業利益63億5000万円、親会社の所有者に帰属する当期利益35億円とし、黒字化を目指す。 ■ワールド 2021年3月期通期業績 売上収益:1803億2200万円(前期比23.7%減) コア営業損益:64億9900万円の赤字(前期は130億6500万円の黒字) 営業損益:216億3700万円の赤字(同123億5100万円の黒字) 親会社の所有者に帰属する当期損益:171億4900万円の赤字(同80億8000万円の黒字)
ワールドが過去最大の最終赤字171億円 コロナによる減収や2度の構造改革が起因(FASHIONSNAP.COM) - Yahoo!ニュース - Yahoo!ニュース
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