24日の東京株式市場で日経平均株価は3日続伸し、前週末比46円78銭(0.17%)高の2万8364円61銭で終えた。欧米の企業景況感の改善を手掛かりに海運や自動車、鉄鋼といった景気敏感株の一角に買いが入った。新型コロナウイルスワクチンの大規模接種が東京と大阪で始まり、経済活動の正常化に向かって進展するとの期待も日本株を支える材料となった。
朝方は前週末の米ハイテク株安が重荷となって売りが先行したが、景気敏感株への買いが指数全体を押し上げて間もなく上昇に転じた。一時は上げ幅が200円超に達する場面があった。米長期金利の上昇に一服感が出ていることも、株の買い安心感につながったとの見方が出ていた。もっとも、高値では戻り待ちの売りや利益確定の売りに押されて伸び悩むのも早かった。
週末の暗号資産(仮想通貨)市場ではビットコインが米中による取引規制への警戒から大きく下落。日本時間24日未明には一時3万1100ドル台まで下げた。同日午後には3万5000ドル台に下げ渋って株式相場への影響は限られたが「ビットコインの変動率が高まり、市場心理への影響が高まっていることには注意が必要だ」(三井住友信託銀行の瀬良礼子マーケット・ストラテジスト)との指摘があった。
JPX日経インデックス400は続伸。終値は前週末比79.39ポイント(0.46%)高の1万7264.02だった。東証株価指数(TOPIX)は3日続伸し、8.35ポイント(0.44%)高の1913.04で終えた。
東証1部の売買代金は概算で2兆1504億円。売買高は9億9383万株だった。東証1部の値上がり銘柄数は1394と、全体の6割強を占めた。値下がりは715、変わらずは83銘柄だった。
川崎汽は7%超上がった。日立やトヨタが上昇した。日製鋼も買われた。一方、丸井GやJフロントは下落。第一三共やアステラスも売られた。
〔日経QUICKニュース(NQN)〕
東証大引け 3日続伸 欧米の景況感改善、上値は重い - 日本経済新聞
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